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2014年4月 7日 (月)

其十四 百五十字洒落本『江戸柄花之明暮(えどもようはなのあけくれ)』mixiつぶやき覚書


ご存知前書
江戸の戯作にやァ洒落本人情本滑稽本などがありやすがその内花魁女郎とのふれあいを描いた洒落本の真似事を目覚めのあくび寝入りの舟こぎの間の速書の一興お目にかなえばの仕合せでございやす


谷中根津前町岡場所ほうらい屋女良(じよらふ)さと「源さん起きとくれ 左官源蔵「コウ烏ァまだ啼かねへだらふ さ「なに言つてンのサとつくさネお天道さまァあがつてらァ 源「ぢやァなんで起こさねえ さ「主と朝寝がしてみたいサ 源「ケッ乙粋言やァがるゼ一服点けさせねえナ。
04月01日朝


「来る途中でおもしれえもん見たゼ地面にはたきの柄ぐれえの竹の棒ォ一本さしてヨその先にこの箱枕くれえの石ィくゝり つけてあンのサ天窓(あたま)ァ重ひから竹がしなつてンだ 「倒れないノ 「それヨその横で口上述べてンだが竹のこたァ一言も言はねへ客寄せがうめえヤ香具師ァ
04月01日夜


上野山下けころ女郎よう「春ァやだよう 初会の客稲荷町幸右衛門店(だな)多葉粉切職伊助「なんでゞえ陽気がいくッていゝぢやァねえけ よ「それがやなンだよう 伊「わかんねへ女だぜおめえァ よ「お客か寝坊で早くけえンねえんだもんあたいはこれから寝るンだからねえ 伊「この野郎はつきり言ふゼ
04月02日朝


深川あひる河岸きゝよふ屋女郎きぬ「お客さん生まれはどこだい 日本橋牡蠣殻町漆喰職人権左「べらほうメ国ァきくなッて江戸の作法てめえ知らねへのか江戸ィ出てきてるやつァ後継になれねえ厄介者もんで国にやァいられねえのばつかしヨおめえだつてその口だらふ き「怒ンないでよう里訛りに似てたからさァ
04月02日夜


両国鳥越岡場所蔦屋女郎えい「さッ起きとくれけふは中ァ往くンだから 浅草材木町仕事師弥助「なんでえおめえ住みかえけェ え「知らないのかい吉原の中ノ町に桜ァ植わッたンぢやないか豪気なもんサ咲いた桜の木ィずらつと植えるンだからけふはあたいらも大門(おうもん)くゞれンだよう 弥「おれも連れてケ
04月03日朝


中間由三「なんてえ降りでえ 神楽河岸岡場所多留真屋女郎きち「この降りはあしたの朝までつづきそうだねえ流しにしなせえナ 由「いまッから決めるねへ流し決めこめるやふな金ァ見たことねえヤ き「淋しいねえ由さんたまには景気のいゝ話持つてきなヨ 由「看板(法被)ァ威勢はいゝンだがなァ
04月04日朝


廊下上草履ばたばたト「コレ誰の禿たちだえ主さまのさまたげじやしずかにしいやト花ノ戸花魁障子内より叱る 禿口々に「花魁ごらんなさりんしよゆンべ桜を植えやして欄干から花に手がとゞきそう 花「危ないことをしやるな身をのりだすと落ちるぞえ 客暁月「中ノ町に桜が植わつたかわしも見物けんぶつ
04月04日夜


四谷塩町ぶらぶら遊女屋まゆ屋女良(じよらふ)つる「お客さんけふで三度目だねえ名入の箸袋つくろふか 市ヶ谷左衛門店(だな)箪笥職人吉次「おッ吉原みてえだなァつくつてくんねえ通ふゼ つ「うれしいィあたい好きだよ初会ンときからネ容子がいンもん 吉「このやろふ調子がいゝゼ つ「ほんのことサ
04月04日夜


板橋宿旅籠ひさ屋飯盛すえ「お客さんゆンべは 駒込染井村植木職定二「あゝ姐さんか世話になつたナ す「世話だなンてヨたんと喰つてくんナこれからけえるンだらう石神井川へまわンな桜が満けえだ見ていきッし 定「桜かァおいらたちァ植木屋だゼ す「アレッ悪かつたかねえ見なれてッか 定「往くゼ
04月05日朝


彫師辰蔵「おめえハ客がきたッてンのににこりともしねへやつだなァちッたァ愛想笑ひぐれえしねえかい 浅草六軒町いりふね女良あさ「笑やァいゝンけえぢやァ笑つてやらァ 辰「イヤいゝ笑ふなおめえが笑ふと不気味だあやまるあやまるなんでこんなとこ来ちまつたかなァ あ「ヘンなんでえこゝより買えねへくせに
04月06日朝


明六ツ北馬道(むまみち)湊屋女良(じよらふ)かや「おまえさま国府を一服なさいやしト朱羅宇(らふ)の吸いつけ多葉粉を差し出す 浅草材木町美濃屋通ひ番頭与兵衛蒲団の中で腹ばいになり目を細めてゆつくりと吹かしながら「川向ふの桜も咲いたし春だねえ か「煮えばなもらつてきやしよう飲んでお往きなさいナ
04月06日夜

深川仲町ひさご若ひ衆(わかひし)「おなつねえさん日本橋のご隠居さまがお見えですヨさあさあご隠居さまねえさんが首ィ長くしてお待ちかねお待ちかねお二階へどうぞ階段が磨きあげてありますンでお足元にお気をおつけくなすッておくんなさいまし(二階へ向い声を張り上げ)へェェィお二階お一方さまお上がりィィ
4月6日夜


一ツ目弁天さゝ屋女良(じよらふ)ふし「おはやふだいぶ明るくなりやしたヨお起きなせえやしな帳場から煮えばなもらつてきやしようネ 舟大工頭佐江蔵「頼むはト蒲団に腹ばいになり銀の雁首に昇り龍の陽刻が自慢の喜世留で気持やさそふに煙を吐くそんとき起きおくれた明烏カアカアカアカア
4月7日

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