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2010年10月26日 (火)

巻の九 都々逸手前美素(どどいつてまえみそ)

 やたらに暑いだけで曲(きよく)のねへ夏が秋にでへぶ食いこんで終わつたかと思つたら、もふ冬の気配ヨ。ことしァ陽気がのんびりしてるかと思やァ急に駆け出しやがる。お天道さまァわかりやせんなァ。

月入る山の端もなきながら、月の出待乳(まつち)江戸の秋

雲の御簾かけ姿を見せず、つれなざんすゑ宵の月

箸もつ身にはなつてはみたが、跡(後)がつづかぬ小身上
  ※花魁を三度揚げると馴染となつて名入り箸袋をつくつてくれたとか。高直(こうじき。高値)な箸についたやふですゼ。

黒衣装に白粉ぬつて、柳原土手夜かせぎ
  ※ドラマなんかで夜鷹というと長襦袢みたいな赤い着物ででてくるがありやァ嘘。

夜鷹殺すにャ刃物はいらぬ、雨の三日もふればよい

運がわるいよけころの姐さん、ふいの警動二度勤め
  ※江戸の比(ころ)上野山下(上野駅前広場辺)はけころの名所、素人嚊ァが前掛姿で袖引いてたそうで。

小雨しよぼふる肌寒宵は、肩をよせての小鍋立て

鳥渡(ちよいと)秋風ひと肌恋し、人肌ぬる燗ひとり酒

夜泣き来ぬかと町角立てば、裾をまきあげ空ッ風

ためと思つて別れてみたが、秋風ふけば思ひだす

土手の桜は枯れてゐるが、春のつぼみをふくらます

想ひ残して出る大門に、明ケの烏がアホと鳴く

二階で待てば梯子とんとん、猫が爪弾く柳ばし
   ※猫=者(しゃ=芸者)  ※二階=船宿の二階

曲げた袷工面でださにャ、風が身にしむ秋の宵
   ※曲げる=質屋にいれた、の意。しち=七=曲がる。
 
からすがカァで客は朝となり、女郎は夜で深寝入り

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