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2010年6月20日 (日)

都々逸手前美素(どどいつてまえみそ)

  此処ンとこ足ィ痛めて閉じこもつてるンで、都々逸ひねつてあすんで(遊ンで)おりやして。曲(きょく)がねへかもござんせんが、ヘぼの横好き。ま鳥渡(ちよいと)お付き合いしておくんなせえ。

    逢いたいお方姿を見せず 呼ばない梅雨がすぐそこに

    妾(あたしァ)紫陽花(あじさい)主(ぬし)さん大地 色のまかせは主しだい

    いとし殿御としつぽり濡れる そんなつもりが梅雨で濡れ

    梅雨の晴れ間はうれしいすき間 亭主ゐね間の間夫のやふ

    恋に落ちりやァ川竹(かわたけ)ごころ うわさの波に右ひだり

    今宵くるかと湯を立て待てば またも独りの広い桶

    おてんとさんは不通(やぼ)なもんだよ やらずの雨の気もきかず

    やらずの雨に障子を立てゝ 誰が濡らしょ釣りしのぶ

    雷(かみなり)さんは粋なもんだよ 主と妾(あたし)の結び神

    雷(らい)をきつかけ障子を立てゝ 聞くだけ野夫(やぼ)な三味の絶え

    独り呑む酒春なら霞 やがてもうろうのたり寝る

    雷(かみなり)さまは寸法しらず 三寸下は臍ちがい

    行水をして髪あろて 今宵は主とさし向ひ

    蚊は憎いけどおかげでうれし 主(ぬし)とふたりの蚊帳の中

    なんでこんなに別嬪ぞろい 目移りさせる罪をんな(女)

    竿を干す間もない能(いゝ)をとこ(男) 濡れるはずだよ船頭(せんど)さん

 梅雨ともなるとそろそろ蛙がでてきますな。痩せ蛙負けるな一茶こゝにありの句の本意はじつはこんなとこぢやァござんせんかねェ。

    一茶師匠はお好きなお方 ひと夜に五交痩せ蛙

    庭に打ち水蚊やりをたいて いとしいお方を吊り忍

    星の数ほどをんな(女)はあれど とト口説かれたが運の尽き(月)

 趣向をかえて、五七七七五の形で一ツ。

    素麺が江戸ひやむぎにからんでみたが 色のひと筋ないが負け

 お題をいただいて折込で。

    お 大川端に
    き 来てみて待つが
    が がっかりふられ
    さ サノヨイヨイ

    お 白粉ぬって
    き 着物を替えて
    が 帰しともない
    さ 小夜しぐれ

    お 男衆(をとこし)は
    き きれいがお好き
    が 可愛いあたしャ
    さ さあどつち

    パ 派手に鳴るから
    ラ 雷(らい)が狙うゼ
    ソ そっと哥(あにィ)が
    ル 留守狙い

    パ はらり鬢(びん)の毛
    ラ 楽寝(らくね)のをとこ(男)
    ソ そりャ嬶(かゝ)さん
    ル 留守かいな

    パ ハイヨと転ぶ
    ラ 羅生門河岸
    ソ そりャあんまりだ
    ル 流通(るつう)すぎ

【附(つけたり)】
※羅生門河岸=吉原の最下層の女郎屋が並ぶ処。
※流通(るつう)=江戸語。なんでも知っている、などの意。

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