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2010年4月 4日 (日)

春風桜墨堤(かぜひかるさくらのぼくてい)

 けふきさらぎの十九ンち西洋暦の言ふ4月3日、気のあつたともどち(友達)と浅草雷門ふりだしに待乳山聖天さまひとめぐり。山からながむ向島天の半ばの空木(スカイツリー)塔、花見遊山でごつたがえす竹屋の渡しかすめてわたる桜橋。かすみの空ァうつしてながるる浅草川越えてたどる墨堤は名はいつわりの紅染めのォ桜堤のあでやかさ。羽織は黒羽二重に薄ねず焦げ茶の色分けつつこみ羽織紐茶に黒縞の袷のお召に鼠の帯喜世留(きせる)筒に多葉粉(たばこ)入扇子差し込み腰の右にやァ杖突隠居の根付でさげた印伝小箱。足ァ桐形極細紺足袋くすべの細身鼻緒の雪駄ちやらちやら。手にはいつもの伝の印伝合切袋もふ片方にやァ転ばぬ先の黒檀杖南鐐の握りしつかと握りごめんなすつてと遊山客ゥかきわけて桜餅の山本屋の大行列横目にながし言問団子の列の尻。長々待つて見世の内そそくさと三色団子頬ばつてやれおちつかぬと見番通りへ逃げ込んで京小間物まねき屋でポチ袋。お大尽にはほど遠い百隠居の身祝儀と出しやァ身のほど知らずが人を小馬鹿にするかしやらくせトお叱りうけるは百も承知のポチ袋ながら一度は袂に忍ばせたやト買い込んでちよいと見つけた棚の隅。布の多葉粉入に木の火はたきの根付。鳥渡(ちよつと)拝見と手にとらせてもらえばきつちりとしたすんぶくるいのねえ袋職人の仕事留金具は四分一に象嵌のお値打ちもん。火はたきの丸い根付にやァ家紋を彫りこんでお渡しいたしやすト念のいつた趣向。隠居も歩けば掘り出しもんにでつ喰わすッてたとえ。こいつァ春るから縁起がいい。浮かれ調子で三囲(みめぐり)牛島吾妻橋並木の藪に転げこみ腰落ち着かせ板わさで麦酒ぬる燗で焼のりざるで〆てけふのお開き。めでた桜の墨堤めぐり。

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