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2010年1月 7日 (木)

総見立侘茶(そうみたてわびのちや)

Photo  身がやつれ水指ひとつ持つて立ち上がれもしねへ体たらくになつてかれこれ四年、きつぱりあきらめた茶ごころがぢいさまの井戸や伊羅保の茶碗がめぐりめぐっての嫁入を縁に天窓(あたま)ァもたげてきやがった。茶は釜ひとつあればできるものトおつしやつたと聞きやしたが、いまやその釜さえねへ苦しい身。山隠の庵を畳んで江戸の里へ下るとき、炉は茅屋ごとしと(人)にゆずり、釜は使い古しを探してたお方がゐなさるッてんでもつけのさいわいやつれた朝鮮風炉を付物に片づけ、身軽になつての山くだり。
  いざさらばはぐれ椋鳥江戸のぼり
 この霜月(十一月)の上旬、西暦で言やァ師走になりやすが、京橋水谷町(現銀座一丁目の一部)の骨董店(たな)で目にとめた小振りな水屋箪笥。そいつがけふの昼の午ノ刻(12時)めえにとゞき、据えてみりやァ目にやさしい総体桐づくり、部屋がしつくり落ち着きやした。立ち居まゝならぬぢゞい茶に洞庫の仕掛けがあるッて聞いてるんでその代りに見立てやふッて魂胆ヨ。なんでも茶ノ湯のはじまりッ比(頃)にやァこもりッてェ洞庫のやふなもんをしつらえてゐたッてんで、これを見立てたつてまんざら悪くもなかろふッて腹サ。炉の代りにやァ長火鉢、釜の代りは鉄瓶。なんでもかんでも総体見立仕立ての茶ト澄ましこもふッてェこゝろづもり。サテどんな茶が点つものやら。手前順序はうまく運ぶやら。先ァ破れかぶれの点てたとこ勝負の茶あすび(遊び)。根岸の隠居よりァちッたァましな茶が点つンぢやァありやせんかい。

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