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2009年5月17日 (日)

【番外】おめざのつづき

 このめえ書いた「格安殺し屋十六文 みだれ振袖ッて戯作が滅法界気にいってねえ。この書き手の松岡弘一ッてえお方のほかの本読みてえッてンで探しやしたら、あったねえ。ただ、おんなじ格安殺し屋十六文ッてえわけにゃアいかねえのヨ。なんてったッて、ありゃ一冊しきゃ書いてねえらしいからネ。出てきたンは、「妻恋い同心 人待ち小町ッてんだ。めえのみだれ振袖も気ィしく(惹く)外題だが、こんどのも気ィ持たせやがる。松岡の兄哥(あにィ)、やるねえッてやつヨ。待ちかねたぜッてンでひらくと、あっしゃアのっけの二行で嬉しくなっちまッたぜ。まァ鳥渡(ちょいと)読んでくんねえ。こんなあんべえ(按配)ヨ。
「何か変だ。
 土筆塾(つくしじゅく)という手習い指南所(寺子屋)の前を通り過ぎた際に、弥三郎はそう思った。

 どうでえ、これよ。感心すンだらふ。えッわかんねだとふ、しっかりしておくんなよ。盆暗ハよしにしやしょうや。見どころは、言ふまでもねえやな。手習指南所ヨ。うれしねえ。泣けるぜ。江戸ゥ知らねえ場違いのお方にゃ、なんだと思ふかもしれねえが、こゝが肝心、江戸の礼儀ッてとこヨ。寺子屋ッてえ呼び方ァ、なんでも銭金の商売ずくにしちまう浪速のもんヨ。礼儀をたっとんだ公方さまの武家が町の骨ェなってる江戸ぢゃあ、おせえて(教えて)いたゞくおッしょさん(お師匠さん)のとこを商売屋みてえに呼ンぢゃあご無礼。屋なんて言はなかったのヨ。そこんとこ、知ってかしらでか、戯作も劇も悉く寺子屋で済ましていやがる。おいらァ腹ァ煮えてなンなかッたゼ。けふ(今日)これにであえて、あっしゃァ胸がすっきりいたしやしたヨ。松岡のこうィッつあん(弘一さん)ッてえおしと(人)ハ書き物の指金ェきっちりしなさるお方ヨ。あっしゃ贔屓するヨ。

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コメント

「格安殺し屋十六文 みだれ振袖」読みました。
で続きが待ち通しです。
といっても右から左と出てくるものじゃなし・・・うふふ、わたしも「妻恋い同心」買いました。でもこれも2冊きりですものねー。
読み終わったら、禁断症状おこしそうですぅ。

moon3風知草姐さん江

 よござんしょう。けっこうな書き手でやしょう。あっしも跡(後)が待ち遠しい口でね。ただなんだね、夜鷹殺しの方は鳥渡(ちょいと)物騒なとこがありやすんでネ。気分は人待ち小町の方がよござんすナ。
 とりわけ、格安が待ち遠しいねエ。はやく跡書かねえもんかねエ。

 喜三二
 

空港の丸善にあるかねえ。
なきゃあ次の楽しみに取っとくとしようか。

手習い、の方がすっとなじむし、意味がわからあな。
何でもかんでも寺だの坊主のって話にしちまうのは抹香臭くてよくねえや。あたしゃ働かねえでお布施集めて回ろうなんて輩は嫌いだよ。

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