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2008年10月17日 (金)

【番外】川柳ひとり柳戯溜(やなぎざる)(九)

 そろ\/寝るかッて床とっておりやしたら、電子文がへえりやして、教育番組で江戸の風呂屋のことやってるよッてご深切なお知らせヨ。こいつァ待ったァなしだッてんで、枕ァおッぽったまゝ電子からくり絵図箱を点けて見りァ、ちっきりちょうどの〆このうさぎ。草紙かなんかの湯舟ン中に老若男女入り乱れの図を見せてくれての大ご奉仕の最中。ありがた山だヨ。こちとらちか比(頃)脂ッ気ぬけちまって浮いた咄ァとんとごぶさたゞからネ、こんな浮世の娑婆を写して見せてくれるだけで、極楽気分サ。NHKさんも粋なお計らいだヨ。
 だけンど聞いていて、あっァ腑に落ちねへことが、二ツ三ツ。なんでお江戸の町の湯屋の咄ィすんのに、銭湯\/ッて呼ぶのかねえ。江戸の時代の江戸ぢァ、みんなが湯屋(ゆうや)と呼んでおりやしたもんサ。銭湯は上方浪花の呼び方ですゼ。
 そしてモ一つ。ひょいと出てきた詞(ことば)に寺子屋があったが、あれも、なんでも銭金の商売屋でとらまえちまうあきんど根性の町浪花の呼び方ですゼ。こんなこたァ江戸学のイの一番のことだと思いやすがねへ。
 そのうえ気に入らねえのが、混浴のことヨ。物知り顔に説明ぶってるとッつあんハご存じねへのかねえ。江戸の町ァすけべ揃いだったから混浴やってたわけぢァねへのヨ。はなァ町づくりの男ばっかしの町だったから湯屋ッてえばへえりに来るのは男ばっかしが当りめえ。湯屋はその男相手にできたンさ。それがその男目当ての女たちが段々集まってきて女が増える。だからッて湯屋を広げたり建てたりハとてつもなく金がかゝる。お上の一声でゞきるなんて生易しいもんぢァねへ。止む終えずの混浴だったのサ。
 電子からくり絵図箱の番組さん、江戸のイの字くれえはおせえてやっておくんなさいナ。お頼み申しやしたヨ。こちとら、贔屓してンだから、頼むゼ、ほんにヨ。
  はなむけに駄川柳一発、お見舞いしとこうかな。

   江戸ばなし 銭湯(せんと)寺子屋 みな浪花

                                                喜三二

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コメント

新興のお江戸は西部劇の舞台になった新興の街と同じに男の街だったのというわけですね。

銭湯と湯屋のこともはじめて知りました。

ことばにはその成り立ちがあるから、どうでもいいというわけにはいきませんでしょ。それを忘れて、どっちでも同じとされがちなのは、こまったことです。

教えてくださってありがとうございます。

そういう番組見て、知ったかの「せんせい」がどっかでしゃべって、それを聞いたやつが本に書いて、これで『事実」の一丁上がり!

てことにならねえよう、監修ってのをしなきゃなんねえはずだが、ああいう番組は時間かけて作っちゃいねえから、いいかげんなこともありまさあね。

江戸東京博物館あたりにお伺いたてりゃあいいのにねえ。あすこは丁寧だのに。

moon3風知草姐さん江

 さい(左様)でしてネ。それに江戸は武家のためにつくった町だ。それが元にあるから、町人風情に住むようにッて下げおろされた土地ァ三割ぐれえしかなかったそうでしてネ。跡(後)のあらかたァ武家と寺社ヨ。その三割ほどのところに江戸の人口の六割だか七割りだかの町人が住んでおりやしてサ。大店(おほだな)でも風呂はもっちァいねへ。大旦那も丁稚も裏店(うらだな)の熊公も、みんな湯屋へ通ったンだそうで。内風呂(据風呂)禁止は火事の予防だそうでネ。町人いじめでやってるわけぢァねへのサ。
 そんな狭い土地に大勢の町人がひしめいてるから、湯屋に女湯の建て増しなんて、土地があまっちァいのへヨ。それで混浴が永く続いたわけダ。
 これが実正(ほんと)のようですゼ。

 喜ンの字  

moon3ねこじゃねえやいのお玉姐さん江

 ほんにそうさネ。一人先生決めたら、そのお方の責任で突っ走っちゃうンだろうねェ。だれぞ名のあるお方の監修していたゞきやしょうなんていふと、きっとつむじ曲げちまうンぢァありやせんかねェ。
 この世は難しいと、勤め人はもめごとでえきれえだし。ま、その場が波風なしにおさまりァ上々大吉、ばんざァいで、一件落着。
 江戸東京博物館、また行きてえなァ。このめえは腰が痛くてあるけなかったから、こんどはゆっくり楽しみてえ。木造りの日本橋をみてえ。けえりに柳橋ィのして、小松屋で手剥き浅蜊佃煮買ってきてえ。これで茶づるンはいっち応えられねえワ。

  喜ンの字

【附(つけた)り】
(※)茶づる。茶漬けをすすること。江戸語。

 ほんにさぁ、公共電波で流されちまうと観た者ァ信じちまうからねえ。そういうあたしがいっちそのくちなんだが・・・

 時代考証がしっかりしていれば江戸時代のしくみが真実に観えて来るって寸法でやしょうかねえ。

moon3仇吉姐さん江

 電波だの本だのッてのォ人ァ信じちまいやすからねェ。恐いやネ。
 百姓は弱腰だッてみんなが思ふようになったンは、黒澤明の七人の侍の映画が元だと聞きやすゼ。いくさッてえと鋤鍬おっぽりだして、いくさにくっついてッて、手柄たてゝ褒美もらおうとか、略奪してこようなんてのが戦国の比(頃)ハあたりめえだったそうで。落武者おそって甲冑奪うなんてのハお手の物。そんだもんで、刀だの槍だの持たせておくとあぶねえッてんで、秀吉が刀狩したわけヨ。

  喜ンの字

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