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2008年9月 3日 (水)

【番外】川柳ひとり柳戯溜(やなぎざる)(五)

   弟子もなく あくび指南 おほあくび

 おめえのいっち好きな落語はなんだいッて訊かれたら、あっしァいの一番に志ん生のあくび指南あげやすネ。こんなに間抜けな咄ァねへ。そいでいてまったくの造りもんッてえ気もしねえ。啌(うそ)と真(まこと)の間(あわい)でゞきてる咄ヨ。咄ッてのハこうでなくちァいけねへネ。聞いてるうちにだん\/とあくび指南所(どころ)なんて招牌(かんばん)あげてる師匠が裏店(うらだな)にゐそうな気ィしてくるから、よくできた咄だし、そう聴かせる芸だネ。この短ッけえ咄ン中にァ吉原で新造の客ッて言やァ隠居ッて相場がきまってゐたッてことがちゃんと柱になっておりやすし、隠居が船頭をどうあつかうか、その詞遣いがちゃんと分かるッて寸法になっておりやすし、山谷堀だの吉原を通ハどう呼んでいたかも知れるッてえ貴重な資料だヨ、文部科学省さん。

   若旦那 きゅうりくらって 唐茄子屋

 この噺もあっしァ好きだねえ。やんぱり志ん生で聴いておりやすがネ。笑わせて、しんみりさせてネ。若旦那の徳が唐茄子屋になって天秤担いで吉原田圃をとぼ\/歩く場なんぞ、しばや(芝居)をミてゐるようですゼ。
 きゅうりハ久離ッて書きやしてネ。勘当もいっちきつい永久縁切りッてやつだ。ふつうの勘当ッてのハ、懲らしめですからネ。番頭が送ってッて、銚子の網元かなんかンとこにお預けの身にして、浜で真ッ黒になって働かせ、吉原の酒ッ気抜いて正気にもどればまた番頭迎えに行って家へもどれるッて段取りなんだが、久離となると、親類縁者が集まって町役人へ届けでて、町奉行所が人別帳から抜いちまう。そうなるともう駄目ヨ。食い詰めるはナ。いくとこもなくなるから、最後ハ非人の小屋頭ンとこに行って手下にしてもらうッきャねへ。小屋頭ァよッたり(四人)おりやしたそうでネ。浅草の車善七、深川三十三間堂の善三郎、四谷の久兵衛、品川の松右衛門。江戸も初めンころァ形(なり)ハふつうの町人とおんなじだったンだが、そのうちに一目で区別つくようにッてんで、髷も許されねくなり、ざんばら髪にされちまった。それェ思やァよく明治の断髪令に人がしたがったねェ。抵抗あったンぢァねへかネ。

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コメント

私が
【番外】川柳ひとり柳戯溜(やなぎざる)(五)
の書き込み一番乗りです。

志ん生の話を聞きます。

奈の字

moon3なの字の兄哥(あにィ)江

 ぜひネ。よござんすもんねェ。

  喜の字

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