無料ブログはココログ

« 二合半田楽舌鼓(こなからおでんのあじわひ) | トップページ | 正蔵華落語(しゃうぞうはなのわげい) »

2008年5月12日 (月)

花散久羅无(はなのさくらん)

 天保暦の今夜、卯月(四月)の七日(西洋暦5月11日)、あっしァ運のつえゝをとこ(男)ヨ。小屋へいかねへと駄目かと思ってゐた活動写真のさくらんォ、塒(ねぐら)で見せてもらいやしたヨ。越気丁児(ゑれきてる)の絵箱でネ。放送局の大盤振る舞い。木戸銭なしのただ見だゼ。いゝのかね。なんか買わなくてもネ。途中で咄の筋ィ突然ぶった切って、あれ買えこれ買えッていろ\/見せてくれるンだが、あいにくなんも欲しいもんはなくって愛想なしで付合できねえ不調法で勘弁してもらいやしたがネ。
 外題のさくらんッてのハなにかね。錯乱ッてことかね、それともさくらむッて書くとこ、けつのむヲ当世風にんで書いたッてことかねェ。あっしァ見ながらずっと気になってしょうがねェのヨ。外題ッてのハ戯作者のいっち力の入れ何処だからねェ。そこに始まってそこにィけえって来て終わるッてしろもんだゼ。トあっしァ思ふネ。
 で、なんだぜ。初っぱなからけつッぺたまでずっと見せてもらいやしたが、なんてえことねえネ。清騒(すがゞき)を聴かせてもらったンと、花魁の横兵庫髷を見せてもらったンが目ッけもんでやしたねェ。おッとそれに花魁道中の外八文字、元丹前の湯女で鳴らした勝山が始めたッてェ歩き方があれかねェ。やっぱり公家から出たッてえ京廓の内八文字に比べりァずっとをとこッぽくてそゝりやしょうねェ。
 咄ァ筋ィ追っかけて一応本の場面は全部撮りやしたッて感じで、別にどおってことねえネ。夏木のマリ姐さんが大見世の女将らしいンだが、遣手みてえに見えちまいやしてネ。ご亭(と)さんハなんとか蓮司ッて役者さん。このお人、こういった性根のわりい役相変わらず上手いねェ。感心するゼ。あっしァほんの新吉原しりやせんので、なんとも言へねえがネ。目学問耳学問の書生ぢゞいだから、マ間違ってたらごめんなせへッてことヨ。花魁の切なさ、悲しさ、嫉妬、苛立ち、なんだのかんだの、けっきょく一刻見てゝ、色と音ァあふれていたが、その割りにァあっさり薄味でございやしたなァ。マこんなもんかネ、ちか比(頃)のハ。

附(つけた)りは今夜は遅いから、また日を改めてッことで、今夜ンとこは勘弁してもらいやすヨ。

« 二合半田楽舌鼓(こなからおでんのあじわひ) | トップページ | 正蔵華落語(しゃうぞうはなのわげい) »

コメント

小屋へ行かずに忘れているとあっという間に電気絵箱で見ることになる・・・で、またそれを期待して行かなくなるような〜〜。
でも、これは小屋で見ました。
あの着物。華やかと言えば華やか。おかしいと思えばおかしい・・・内容もそのように感じました。夏木マリさん、この方カッコいい。それだけに若いタレントさんとチガウ世界にいるようなーーー。

喜三二賛へ

私は少しだけ、一般教養が足りないので、今回の内容がよく解りませんでした。

勉学します。

喜三二賛へ

moon3なの字の旦那江

 なァにごしんぺえ(心配)にァおよびやせん。こんなこたァあすび(遊び)の通の教養ッてやつで、世間さまァご存じねえのが当りめえでござんすヨ。
 こんなことのお勉学にいそしまれやすとお内儀さまにお灸を据えられやすゼ。おッと、お灸は先生の得手でやしたねェ

 喜ンの字

moon3風知草姐さん江

 ほんに役者らしいのハ夏木の姐さんと、ご亭(と)さん役の、あのホラ、えェィ名前が出ねェ。よく一癖ある悪役やるとッつァん。その二人ぐれへのもんで。監督さんもなんだもんねェ。
 ひとつよかったのハ張見世で花魁が並んだ後壁いっぺえに鳳凰がでッかくまァるく描かれておりやしたことだネ。ありァ新吉原のたぶん大籬の壁はお決まりだったやふでやすからネ。こゝは極楽ッてことでやしょう。
 いまの世で、そいつゥ観てえと思ったら信州小布施の寺ァ行かなきァなんねへ。北斎が天井画にして残しておりやすのが、それでやすからネ。丸く描かれた鳳凰図が吉原のだなんてこたァ美術評論家ッてえれへ先生もあっちの教育委員会もご存じねへことかもしれやせんねェ。

 喜ンの字

きれいな色と絵面だけでは映画は撮れないということの苦いお手本を拝見したような感じでございました。勉強になります。

これは原作者の問題ではなく、
役者と演出を采配した監督の問題であったような気がいたしました。

moon3Hiroko姐さん江

 いっちァなんだが、グラフィックデザインッてもんを見せられてるよふな気もいたしやしたネ。
 たけしの映画もそんな気ィいたしておりやしたし、ラストサムライもこんな感じで、衣装結髪小道具も観るもんないので、すぐに消しちまいやしたが、そんな中身のねへもんぱっかしの時代になっちまったンですかねェ。

 喜ンの字

 若衆向けのものでござんすね。

 みどころハ色彩、豪華絢爛、競ってこそ華トばかりに苦界逆手に極めてみせやしょうとの意気地でござんしょうか・・・。
 
 吉原に興味ヲお江戸に関心ヲ持つンに一役買ってくれたんじゃござんせんかねェ

 鵜呑みにされちゃあ困りやすがね。
 

moon3仇吉姐さん江

 それハ言えるねェ。あっしなんかのぢゞいを相手ぢァねへンだ。若い人なら、分かりやすい咄の筋だったかもしれやせんナ。重い演技より、テレビで馴れた軽い演技で丁度いゝ。そいで充分なのかも知れやせんねェ。

 喜ンの字

遅まきながら^^;

あっしが花魁の真似を始めたきっかけの映画でござんした。
映画としてはダメダメでやんしたが、土屋アンナ演ずる花魁は 今までの花魁とは全くかけ離れ、「こんな花魁も有りか!」と感じ入り、花魁の真似事を始めたってぇ次第で。

あの映画がなかったら あっしは花魁の真似事なんぞ始めなかったでしょう。

そういう意味では 感謝している映画の一つでありんす^^

moon3絵付師の姐さん江

 そうかァ。ありァ監督だか戯作者だかに勘違えがあったンぢァねへかと思ひやしたネ。女将が遣手みてえだし。役者に玄人があんまりゐねへッて感じが見てゝずっとつきまとっちまってネ。
 ぜんてえが一本調子のケバケバしさも鼻につきやしたネ。マ吉原ッてのは江戸風ぢァなくて、桃山から戦国、元禄と続いてきた上方の富の臭いが売りのとこでやしたからネ。じっせえはもっとケバイとこミてえで、格子の部屋で花魁が居並ぶ後の壁にァ極彩色(ごくざいしき)で鳳凰が描かれてるのが決まりみてえなもんだったそうでやすから。その鳳凰の絵、いまでも北斎の描いた実物が信州小布施の寺の本堂の天井絵に残っておりやす。天地左右二間くれえ、ぜんてえに丸く鳳凰を描くのが吉原風とでも言ひやしょうかネ。
 北斎の心としちァ、極楽はこゝにありッてつもりだんたンでしょうねェ。吉原の壁の鳳凰もその心ヨ。こゝは現世の極楽ッてネ。
 花魁は客を振ることができたのも実正(ほんとう)でやすネ。それは花魁の前の時代、大名のお遊び道具として、和歌、茶道、書、生け花、舞、鼓などをすべて身につけた太夫の時代でしたネ。江戸開府後わずか三十年もすると、大名たちにも金の力がなくなり、富豪がのしてくるようになると、吉原が昼遊びの場から夜の場へ変りやす。武家は外泊禁止でやしたからネ。
 あきんどは計算高いから振られッぱなしぢァ客になりつづけちァくれねへ。で、気位の高い一方の太夫ぢァ商売にならないンで、形式として振る花魁を抱え主は登場させるわけヨ。形式の振るとは、初会は枕を共にしない、客が花魁にご執心だよッて意味で裏を返しに来た二回目もまだ、枕は交わさない。三度通うと、やっと馴染みとなり、その客の名入りの箸袋が用意され、晴れて床を共にするッて段取りサ。
 鳥渡(ちょいと)長ばなしになっちまったネ。ぢァまた。

 喜ンの字

 喜ンの字

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/127972/20902095

この記事へのトラックバック一覧です: 花散久羅无(はなのさくらん):

» さくらんについて [るぅの調べ物]
少し気になったキーワードがあったので調べてみた。 こういうキーワードは辞書を引いて調べるより口コミを見て判断するのが一番早い。 とい言うことで、さっそく口コミを集めてみることにした。 RSSフィード一覧さくらん安野モヨコ原作の映画「さくらん」をテレビで見ました..... [続きを読む]

» 花魁 帯 [注目話題のご紹介]
宝くじ、当てたいなら ⇒ 宝くじ・LOTOが当たる【注目話題のご紹介】送料無料【CROPPED HEADS】クロップドへッズ染抜 刺繍花魁髑髏 Tシャツ711-34商品価格:9,345円レビュー平均:0.0リベンジ★浅草 後編ってる。ボク、コンビニ・自販機・タクシーが無け...... [続きを読む]

« 二合半田楽舌鼓(こなからおでんのあじわひ) | トップページ | 正蔵華落語(しゃうぞうはなのわげい) »

最近のトラックバック

2017年1月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31