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2008年4月11日 (金)

二会目正蔵煙咄(うらをかえすしやうぞうけむりばなし)

 午めえに大学の養生所[※1]行って利き腕の抜糸してもらい、夕方にァ腰の蝶番の入れ直し[※2]に青山まで伸すンだが、その間がぽっかり抜け落ちのあすび人(遊び人)ヨ。運のいゝことにけふはぶくろの席[※3]の上席最後の日。おとゝい正蔵の噺に目から鱗でやしたが、その正蔵があっしの都合のいゝ時刻に上がる[※4]ことになってゐる。こいつぁ裏をけえしに行くべえッてんで、寄ったッてわけサ。
  けふの正蔵は落し咄でやしたヨ。おもしれえ。ところが跡(後)で、どんな咄だったか、皆目思ひ出せねえ。ト言ってもおとッつあんの三平みてえな咄ぢァねへ。ちゃんと落し咄ィしてるのヨ。そいでゐて、まったく思ひだせねへのサ。まいど志ん生で申しわけねえが、名人の咄ッてのは、そふいうもんだッてンだ、確か志ん生がネ。その場で面白いッて笑って聴いてゐて、でどんな咄だったかッてえと思ひ出せねへ。煙みてへに中身ィ消えちまってる。それが上手ッてもんだそうだ。なるほど、これがそういふことかト合点がいきやしたゼ。
 これが実正(ほんと)かどうか、そいつァこの駄文読んでくだすってるおめえさんの耳で直に正蔵の咄ィ聴いてもらうッきャねへネ。それが一番ヨ。ぢャまたな、あばよ。

附(つけた)り
[※1]大学の養生所。大学病院を洒落て言った。
[※2]腰の蝶番の入れ直し。整体のこと。
[※3]ぶくろの席。池袋演芸場。http://www.ike-en.com
[※4]上がる。高座に上がる。

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コメント

不勉強ながら「落し噺」ってえのがわかりません。落ちってことでっしゃろか?

池袋の寄席かー。なかなかそちら方面へいかないですが、工面するかー!

なにがどうなんて思いだせなくてもいい気分。落語のことはわかりませんが、お能でも西洋音楽でも映画でも、最近はそんなこと多いです。あ、おいしい食事もそうじゃないですか。言葉にするほど、思いと遠くなることもあるような・・・

moon3Hiroko姐さん江

ぶくろまで足ィ伸ばすこたァござんせんゼ。噺家さんはあっちこっちの席へ出張しておりやすから。お近くの、上野鈴本へんで網ィ張っておいでになりァとッつかめえれすゼ。
上野の藪で下地つくっといて、夜席へもぐりこむなんてのも、姐さんにァお似合いだヨ。

喜の字

moon3風知草姐さん江

言ってみりァそうだよねェ。心地いゝことがでえじだね。教科書みてえにこゝンとこ覚えてけえンなッてんぢァくたびれちまう。
あっしもそんな煙みてえな文がかけねえもんかねェ。まだ屁にもなってねえもんねェ。

喜の字

眠ってて夢を見るのとおんなじみたいですね。
確か面白い夢を見てたと思ったが、目覚めたらす~っと消えていた、ああなんだったろうかあの面白い夢は...。
なんてね。 
クソ忙しい短いこの世に、いちいち心に引っかかるものが多くちゃやりきれない、あれこれを忘れて、さらっと生きてゆきたいわア。

人間も残像は、ああ善いおひとだなあ、だけの思い出だけならいいのにねえ。

しかし一度、正蔵さんの噺とやらを聴きにいきたいものです。

moon3ミーシャ姐さん江

 夢ッてェのは、いゝ譬えだですゼ。そふ、上手の咄ァ心地いゝ夢みてえなもんかもしれねえ。ふわ\/ッとしていてネ。へら\/ッて笑って聴いていて、終わってみてらなんだったのかなァッて煙(けむ)に巻かれたよふになってるッてのがいゝネ。
 と、書いていて、あっしの文はまだ\/煙になれねへ。修業が足りねへなァ。

 喜の字

裏をかえしに っていいですねぇ。 
三度目にゃもうそれこそぞっこんの旦那 ですね★

 喜ンの兄貴の文章は あたいにとって
愛読する落語の本と一緒ですぜ。
 「こういう言い方をするのがあたりめぇよ」
 ってな雰囲気で ががーっとお江戸へ
   連れてってくれる・・・

ぢゃあまたな あばよ がまた小気味よいんですよねぇ。

 落語だけじゃござんせんよ、落とすンハ。
立て板に水かと思やあ滑らかな文字の並び、声え出して読みたくなるよな名調子、ほんに旦那ハ酔わせなさる。
こんな喋りで口説かれ落ちてみとうござんす。

 だが、にっこり笑って・・・はて、面妖な。口説きなすったんハどなた様?な~ンて落ちが着くンじゃ癪の種

moon3マリア介姐さん江

 落語のやふに語れてるッてのハうれしい殺し文句だヨ。舞い上がッちまいやすゼ。
 さて、腕に縒りィかけて、またかゝなくちァなりやせんヨ。力み過ぎて咄ィねじきったりしねへようふにしなくちャね。

 ありがたふヨ 喜の字

moon3仇吉姐さん江

 恋の道行落ち行く先は、雪に埋もれた猟師宿。亭主は生薬屋のしくじり、見よう見まねで
熊の膏薬練って売り歩きたァ、こりァ噺の鰍沢の一節ヨ。お題目で助かったトなりァいゝが、立板に水で滑りすぎ、一緒に奈落の底ィ落ちゝまったら、洒落になんねへ。なんまんだぶ、なんまんだぶ。

 喜の字

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