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2008年4月15日 (火)

江戸子笑顔触合(まちッこえがおのふれあひ)

 その名もうれしい大江戸線。ぼんやり乗ってるあっしの横ィ、塩七分に胡麻三分のぢいさんがひっよいと腰掛け、耳打ちするよに言ふのヨ。「エッなんですかい。「五秒ごとにズズズッと鼻ァすすり上げ、一分ごとにハクションよ。その癖着てるもんたら薄物サ。あっちの赤染メ天窓(あたま)の莫迦タレよ。うつされちァたまんねへンでこっちィ逃げてきたト言ってにやり。「そいつァ災難でやしたねェ、いまァ人の迷惑考えねへ盆暗(ぼんくら)ァ多ござんすからトあっしもご挨拶。またゝく間に駅が来て「詰まらんことォ咄しィ悪かったねェとまた微笑んですたこらさッさと降りてッた。ヲッとこのぢいさん、町ッ子だねェ。見ず知らずの他人のあっしに気軽に咄かけれたとこ見りァ、町ッて娑婆(しゃば)に馴れてる証。これができて初めて町ッ子ッて言えるのヨ。
 並木の藪で相席になったぢゞいの二人連れ。帰りがけに片割れが、「騒がしくて、あいすいやせん。詩作のお邪魔で。鳥渡(ちょいと)お話したかったンですがトにこやかに先客のあっしにご挨拶サ。詩作たァ買いかぶり。あっしァたゞ買いもんの覚書。このお人ァ町住まいの作法をわきまえたお方ぢァござんせいかい。この気遣いが江戸ッ子町ッ子ッてもんヨ。こういうお方に出会えるから、いまのお江戸も捨てたもんぢァねへ。戻って来て実正(ほんと)によかったゼ。心持ちがいゝやァ。
 電車ン中で化粧する小娘がちょい\/おりやしてねェ。目に余らァ。あっしァ腹ァ据えかて、人の町ィなんだと思ってやがる。この町ァ江戸東京ッ子のもんなんだ。てめえら余所もんが勝手な真似するンぢァねへ。売女(ばいた)夜鷹だってそんな真似ァしなかったゼ。他人ハぼッ杭とおんなじ、知った人がゐないきァなにィやったッてかまわねへッて了簡(れうけん)なんだろ。その根性が許せねへ。こゝはなァ、あっしら江戸ッ子の町なんだ。江戸東京ッて、参百年の余ゥかけて磨き上げてきたんだ。てめえみてえなあんにゃもんにゃにこの町ィ穢されてたまるか。どこの山ン中で涌いたか知らねへが、とっとけえりやがれト天窓ごなしに言ッちァなんだから、「コウ姐さん、電車ン中で化粧すンの止めな、女ァ廃(すた)るゼ。親がしつけェしなっかた因果が子に報い、こんな娘になりやしたッて哀れヨ。恨むンなら小言々ったぢゞいのあっしァぢャなくて、親ァ恨みな。赤の他人さまに気ィ遣う町の仕来り。そいつが身につくまぢァ三代江戸東京に生れ育つくれえかゝるのヨ。覚えておきァがれッて、ネ。

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コメント

わたしの路線には手だれおねいちゃんが居ましてね、車両の区切りのドアに寄りかかり立ったままバランスよろしく目に隈を描きます。
思えば、電車に30分も乗れば昔は遠足。毎日のことじゃないですものね。睡眠時間と調整したら、その1時間なり30分なり、もの食べようと顔洗おうと隈描こうと、裁量なんでしょうかねー。編み物してるのは針棒がコワかったけど。たしかに電車は移動だけの時間には長くなりすぎましたわねー。本読む、音楽聴くが許されるなら・・ということかしら。
ねぇ、目に隈描いてる人に電車の揺れで誰かがぶつかって目をついたら、法的にはいかなる裁量になるのかしら? いや誰もぶるからなくても揺れで自分で目を突いたら・・・ねぇ。鉄道会社を訴えるのかしたねー。あ

電車やバスの中で食べ物を食べる人がいるのにはあきれ果てています。

旅行に行く・・・などの長距離、長時間の電車やバスじゃありません。
普通の路線バスや通勤中心の電車で・・。

しかも、キャンディやガム程度のものを食べているのではなく、コンビニで買ったお弁当とかパンとか・・・・・。

しかもね、食べ方が、お世辞にもキレイじゃないんですよ。

見ているこちらまで心が暗澹としてきます。

『恥』という言葉は彼らの辞書にないのでしょうか?

社会性という言葉の意味をもういちど考えてほしいものです。


moon3風知草姐さん江

 ほんにそういう奴ァ、目でも突いたら鉄道会社訴える手合いでしょうねェ。
 親の面ァ見てみてえが、きっとぼんやりした面ァしておりやしょうし、そのねえちゃんがこんだァ親になったらどんな子に育てるンでしょうネ。考えると寒気すらァ。
 あっしァこの落ちぶれた世に、すでに命の残り少ねえ年寄になってゝよかった。嫌なもん見なきァなんねへ年数も跡僅かヨ。

 喜の字

moon3ひよこ姐さん江

 そう。ついこないだも、向ひの席のでぶった兄さんが放心したような面ァして、犬多ッ来ィの馬鈴薯素揚げをむしゃ\/喰い続けておりやすのヨ。辺りァ揚げもんの胸につかえるふやな匂いだらけサ。ついに見かねて言ってやったネ。「兄さん、電車ン中で物ォ喰ふのやめなッてネ。そしたら素直に頷いて仕舞やしたがネ。
 遠慮も礼儀も見たことねえ。恥なんか生れてこのかた喰ったこともねェって輩が、あっしたち町ッ子のお江戸を壊しやがる。許せねえトあんまり怒ると血圧上がッちまうしなァ。年寄だから、静かに目ェつぶっていねへといけねえンだが。黙ってらんねへのも性分で。年寄なのに早死しそうだゼ。

 喜の字

喜三二賛へ

礼儀作法が出来ていないのは江戸東京だけではありません。

現代の日本中、すべてです。

全て親が悪い! と思います。
人間が出来ていない、身体だけ成熟した子供の心の人たちが、子供なんか作ってはいけないのです。

他人と気軽に会話が出来るのが正常だと思います。
今の日本では、悪い事をしている子供に注意する大人がいないですよね。
注意をしたら自分の身が危険になるようですから、日本は住みにくい処になったようです。

江戸にはいい人たちがいるようですね。
それは喜三二賛の周りにいい人が集まってくるのでしょう。
喜三二賛の人徳でしょうね。

奈の字

moon3奈の字の旦那江

 もと\/の江戸東京は、町暮らしの作法を身につけたのが住むとこだったンですワ。それを江戸ッ子だの町ッ子だのッて言っておりやした。そう言った根っからの町ッ子の立ち居振る舞いを江戸仕草ッて言ひやすのサ。
 ですがねェ、明治維新の下克上から町の暮らし方ァ知らねへ余所もんのお方たちがどっと繰り出してきちまってネ。そうしたことが敗戦でまたあって、その次ァ昭和の泡景気でまたあって、いまぢァ無礼もんの天下ヨ。
 あっしが言ひてえのは、他国の親御さんはきちんと躾けェつけてから、愚息愚娘ァお江戸へ送り出して欲しいねッてことでして。
 そいでねえと、江戸東京をつくって来た町ッ子が迷惑しやすのサ。

 自由と無礼講とは違うゼと息巻いてる 喜の字
 

moon3奈の字の旦那江

 追い書き
 あっしの言いたかったンは「礼儀作法が出来ていないのは江戸東京だけではありません」ッてことぢァねへんでしてネ。もちっとかみ砕きやすと、江戸東京だけが礼儀作法知らねへ土地だッてえことぢァねへンで。むしろその逆だヨ。余所から町ッ子の作法身につけねえ盆暗が押し寄せてくるンで迷惑なのヨ。
 江戸東京に住んだゞけぢァ町ッ子たァ言わねえ。町暮らしの当りめえの作法が身についてるンを、江戸ッ子町ッ子って言ひやしたのヨ。昔の江戸ぢァ箱根の山からこっちにァ野暮とお化けは住んでゐねへッて言ったンですワ。江戸の仕来り知らねへのだの、周りの他人さまへの気遣いのできねへのは、野暮の盆くツ、大飯食らいの化け物でやすからネ。
 お江戸東京は親だの教師だのゝ目ァェ届かねへとこだから、なんだって好き勝手、旅の恥ァ書き捨てゞいゝと勘違ひ起こしてる権兵衛やおさんどんが多くてネ。
 ほんにこまらァ。電車の席の座り方も知らねへ。町中や見世ン中での声の大きさの加減もできねへ。まったく躾けしねへでゐ中から東京へおっぽりだしやがるからねェ。東京ッ子は迷惑してンのよ。

 喜の字

 
 

町に出た時、見知らぬ方と気の利いた言葉を交わすと
それだけで心が弾むものですわね。

女の身として、カフェなどで店を出る時
口紅を塗りなおすためだけに化粧室に行くのは面倒なものです。
でもその手間をおしんで楽してはいい女にはなれないということですよね。
まぁ、電車の中で化粧をするのは言語道断ですけど。

moon3おあやのお内儀さま江

 二言三言、他人さまと交わすちょっとした詞がその日いちンちをいゝ気分にしてくれやす。そんなとき、やっぱり町ッ子はいゝなァとほっといたしやすネ。

 お内儀さまァご存じだ。いゝ女になるにァ無精は禁物ですもんねェ。

 喜の字 

あたいは 根がずうずうしいもんですから
 電車で会った着物着てるねぇさんやら
いろいろ話しかけてますが、
  結構話に付き合ってくれる人多いですね★

こないだ 口も押さえずゴホゴホやってる
 頭に縄紐くっついてるようなにいちゃんがいたので「うわっ、イヤだねぇ」て聞こえるように言ってあげてから 
 そいつの側にいた女の子を こっちへ引き寄せてあげたの。
ひとりで踊りのお稽古に行く途中なんだと、なンか嬉しそうでしたよ★

若者に効くのは『ダサい』 て単語です。
あたいは親の気持ちで
 片っ端から教育してやりまさ。
   

moon3マリアの介姐さん江

 町ッ子ってえのは、見ず知らずの人でも気軽に話しかけたりかけられたりするもんでやすよネ。世馴れてるッてことでやしょう。

 「うわっ、イヤだねぇ」
 いゝ詞だねェ。他人さまに迷惑かけるふやな曲がったことする奴がゐると、昔ァちゃきちゃちしたおばちゃんだのきゃん(侠)な娘なんかが、こう言ってたねェ。
 マリア姐さん、いゝゼ。江戸ッ子だねェ。その気ッ風で、ぽッと出の訳ェ分かんねえ連中に、町の流儀をおせえてやっておくんなさいヨ。

 喜の字

ひとのふりみてわが振り直せといいますけれど、電車のお化粧は曲芸の域ですから、まねようったってできゃしません。

今度見たら投げ銭でもしましょうかね。

もっとも、おひねりじゃあ、拾ってく手合いが居そうですけど。

moon3お玉姐さん江

 ほんに頃日(ちかごろ)ァ悪擦れしてるンが多くて、可愛げがねへ。
 女がだらしなくなると、その国はもう駄目だネ。女は子どもを産んで育てる。こどもといっち長く時を過ごすンは女だから、こどもァどうしてもおッかさんがお手本になる。先ィ行って手に負えなくなるゼ。そんとき気づいてももふ遅いサ。
 よかったよ、あっしァ。先ァそう長かねへからネ。

 喜の字

 躾なンでやしょうねえ。
 
 小さい頃ハおっかさんに日々のこと、やがておとっつあんに世の中のことを教えられたンでござんす。
 長じて思い出すンハ他人様に迷惑掛けるンじゃねえ、てめえの嫌なこたあ他人様にするンじゃねえの二言。そンでも言うからにゃ自分ハ手本になっていたンでござんしたね。
 
 旦那のふみィ読んでおりやすとおとっつあんにコヲ!お仇、おめえ何してンだと言われたよな気ィしてまいりやした。
 
 忘れていたでえじなもンを思い出させて頂き、ありがとうござんす。

moon3仇吉姐さん江

 ありがたふさんで。
 そういふことでござんすヨ。
 子どもは女が生む。当然子どもァそのおっかさんと一緒に過ごす年月がなげえ。おっかさんのやることなすこと見てゝ、そいつがお手本になッちまふ。女が駄目になると国ァ滅びる。そろそろヨ。まず、江戸東京がぶっ壊された。やんなるゼ。

 喜の字

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