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2008年1月19日 (土)

観音弁天御礼返大星(くわんおんべんてんおんれいかえしのおおぼしあられ)

正月三日、お世話になった観音さんト弁天さんに不義理しちァ寝覚めが悪い。こゝは一番、お当てくだすった宝札の大枚三千円。あっしァ運を授けてくだすったゞけで、ありがてへ。いたゞいたお宝は、浄財として投げ入れて、礼といたそうと出かけてみたが、前にも進めぬ仲見世の混雑。そのまゝにしちァ義理が立たねえ。
 そいでこないだ手ェ切るよふな新札三枚懐に、寒風突いて繰り出して無事に観音さんにァ野口の博士をお二方、弁天さんにァお一方。お礼トさせてもらいやした。
 霊験あらたか、そのご利益はすぐにあり。時分どきト暖簾くぐった尾張屋で、なんとあの冬の銀座更科で食べて馴れた霰(あられ)蕎麦があるぢァござんせんかい。こいつァ観音弁天さまのお力添え。ありがてへト飛びついてさっそく手繰ッてめえりやしたゼ。
 更科の白い蕎麦の上に色紙に切った海苔一枚。その上にァ夢にまでみた小柱がてんこ盛り。その上にァわさびの留めがあざやかヨ。箸ィ取ってお懐かしい、しみじみと眺めてみりァうれしい限り。小柱ハ小柱でも、たっぷり噛みしめられる大星揃い。蕎麦をたぐっちァ大星つまみ、またひと箸ふた箸蕎麦を啜り、大星一つ二つにわさびを添えて噛みしめる。今年もいゝ年になりやしょう。観音さん、弁天さん、お頼みもうしやしたゼ。

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コメント

 なんとも色鮮やか、弾む御文、堪能させていただきました。 一緒に更科を頂いてしまったような気分。

 住み慣れた江戸で、今年は佳い一年になりそうですね。

初めて聞いたあられ蕎麦、思わず調べてしまいました。
小柱は生なんですよね。今度お江戸にいったら食べてみます。

▼ミーシャ姐さん江

 一緒に蕎麦を手繰った気分を味わってもらえりァ、物書き冥利と言ふもんヨ。これ以上の誉め詞ァありやせんゼ。ありがたふおざりィやす。
 また贔屓にしておくんな。

 こんどハ小柱のかき揚げで蕎麦ァ手繰りてえ 喜の字
 

▼南八ヶ岳の権ちゃんさん江

 霰蕎麦、正体の小柱もいゝが、その名付けが洒落ておりやすでしょう。小柱蕎麦なんて言ったンぢァなんの智恵もねへ。それぢァ曲(きょく)がねへト言ひやして、面白みのねへ野暮となりやす。
工夫してちょいとひねって洒落るのが、お江戸の風。そいつがこの霰蕎麦でやすねェ。
召し上がりにおいでになるなら、寒い内にいらしゃい。季節のもんだから、あったかくなると品書きから消えちまいやすヨ。

名前に一捻りの蕎麦のも一つハおかめ蕎麦。こいつァ一年中やっておりますネ。いまんとこ、あっしが食べてこれがいっち名前の通りにできてるナと思えたンが、浅草雷門前の並木の藪蕎麦。丼の中がちゃんとおかめの顔にこせえてありやすゼ。

懐かしくってお江戸めぐりで腰を痛めてる 喜の字

宝くじで当てたお金を惜し気も無くお賽銭にしたってところが、江戸の粋ですね。
見習いたいものです。(まず宝くじ当てなきゃ)

 銭、金が幅を効かせる人の世でご利益を御礼となさりやしたか。  その心意気、浄財となりやせう。
 あたしも心得違いしないよう気ィつけなくちゃねえ。

▼やよぶ姐さん江
 なァに、額がちいせへから大見得切れただけのことよ。これがもちっと多かったら、途端にしみったれになッちまったりしてネ。卑しい性根が丸見えになってたりして。お金は恐いヨ。本性が出ちまうからねェ。

▼仇吉姐さん江
 姐さんにもこんなに誉められるトあっしァ宝札で大当たりしたらト思ふと恐くなりやすゼ。三億当たって、二億は観音さまに、一億は弁天さまッて具合に、あっしァそこまで金離れがいゝのかねェ。てめえでてめえを疑るヨ。

  金に狂ったお人、銭で正体さらしたお人、ずいぶん見てきた 喜の字

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